ジュウニブンノイチ_Episode 11/12





「ずるい、ずるい!ゆづるちゃんはいっつも!」




女の子は面倒だ。
一緒にやろう、と自分の得意にひとを誘うのに、
私の出来を怒る、拗ねる、泣きわめく。

「わたしのほうががんばってるもん」
「わたしのほうがいっしょうけんめいだもん」
「なんでゆづるちゃんはすぐやっちゃうの」
「できちゃうの」「ずるい」
「わたしのほうが、好きだもん!」

ずるい、ずるい、ゆづるはずるい?

がんばっていれば、一生懸命なら、好きなら、
えらいの?

なんでみんな
自分ががんばってるって、言い切れるの?

どうして、自分のほうが、他の人よりもそうだって、信じられるの?

あなたの一生懸命と、私の一生懸命、
どうして比べられると思うの

なぜ?



今日あたらしく覚えたから、冠を編んだ。
ひとりで、畑で。
夕焼けに捨てた。



十希くんに教わって、
レース編み、なるものを覚えた。
(彼は女性らしい趣味をよく覚えている)
面白かったから夜通し作って、次の日に持って行った。

「すごい!昨日教えたばっかりなのに」
「嫌だった?」
「なんで?俺よりずっと上手」
「それが、」
「もっと見たいな、本屋さん行こう?」

目の前ではしゃいで、もっと、をねだる丸い目。
初めて嬉しかったの。

褒められたの、嬉しかったの。


(2011.06 初出)